謙る(へりくだる)
というのは、相手を敬って自分を控えめにする。
という意味です。【国語辞典 大辞泉】
この感覚はとても大切な感覚ですが、
理解できなかったり納得いかなかったり、心は揺れがちです。
なんでいつもいつも、へりくだらねばいけないのか。
そもそも人間はみんな対等なのではないか。
などなど、心は、大変おしゃべりです。
もちろん、互いに相手を敬って謙るというのは美しい行為です。
でもそんなに、ぎやかな心では、美しい立ち居振る舞いにはなりません。
また目上の方に対応するとき、
緊張してがちがちになってしまい、
自然な美しい振る舞いが出来なかったら、
それはとても残念なことです。
謙るというのは、
自分から一歩下がるということです。
対等というのは同じ位置に並んでいます。
しかし、謙るときは
自らの意思で一歩下がるのです。
対等 だから自分の意思で下がれるのです。
もし身分が固定していたら、
自分の意志では下がれません。
自由意思で謙るから、尊いのだと思います。
もし相手の方が、
自由意思でへりくだって下さったら、
それをありがたく受け入れるのも対等さの表れです。
そして、たくさんの経験、多くの知識、技能、
そして心の修練を納めた目上の方に、
心から謙ってお教えを乞うのは、とてもうれしくて、美しい、素敵なことだと思います。
理屈ではなく添ってゆく。
今ここで自分自身の立ち位置や立場、
周囲の状況、刻、
さまざまなことを瞬時に判断して、どこにどんな状態でいればいいのか。
これが和の心だと思うのです。
そして、柔軟性。
さまざまな状況の変化、その変化に対応する。
沿ってゆくことが、和であると感じるのです。
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日本人は古来より、その美しさを価値判断の基準としてきました。 潔さ、もののあわれ、滅びゆくものへの愛しみ、生まれゆくものへの祝福など、 在り方としての美しさを愛でてきたように思います。 そんな日本人が持って生まれた美しさへの思いを共有し、形にするところ~が、和・美・場~です。 和・美・場では、茶道を通して日本の美しさ、日本人の美への希求を分かち合いたいと思います。
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